【川崎区】2026年度 帯状疱疹ワクチンのご案内|定期接種・対象者・ワクチンの選び方を医師が解説
そろそろお手元に届いている方も多いのではないでしょうか――帯状疱疹ワクチンの案内
2025年度から始まった帯状疱疹ワクチンの定期接種(公費助成)
制度2年目となる2026年度(令和8年度)の個別通知(案内・予診票)は、4月末より対象者の方へ順次発送されています。
帯状疱疹とは、子どもの頃にかかった水ぼうそうのウイルスが体の中に潜み続け、免疫が低下したタイミングで再び活性化することで発症する病気です。
体の左右どちらかに、帯状に赤い発疹や水ぶくれ(水疱)が現れ、ピリピリとした強い痛みを伴うのが特徴です。
50歳を過ぎると発症リスクが高まるとされています。
特に注意が必要なのが、治った後も数ヶ月〜数年にわたって続く神経痛(帯状疱疹後神経痛)です。日常生活に支障をきたすほどの痛みが残るケースもあります。
また、まれではありますが、広い範囲に皮疹が広がったり、神経や目に影響が出るなど、重症化するケースもあります。
帯状疱疹の予防には、ワクチン接種が最も有効な手段です。
「どのワクチンを選べばいいの?」「それぞれのメリット・デメリットは?」
そんな疑問に、データをもとに分かりやすくお答えします。
ワクチンで「発症ゼロ」は目指せないが、それでも打つべき理由
ワクチンを接種しても、帯状疱疹を100%防げるわけではありません。
それでも、接種することで次の3つの大きなメリットが得られます。
- 発症する可能性を大幅に下げる
- もし発症しても、症状を軽く抑える
- 辛い後遺症「帯状疱疹後神経痛(PHN)」のリスクを減らす
この3つはどれも大切ですが、見落とされがちなのが3つ目です。帯状疱疹そのものより、治った後に残る神経痛の方が長く、つらいというケースが少なくありません。ワクチンは、その神経痛を防ぐための、現在もっとも有効な手段です。
2026年度(令和8年度)の対象者
今年度(2026年4月1日〜2027年3月31日)に公費助成で接種できるのは、以下の生年月日の方です。
川崎市 ホームページより
https://www.city.kawasaki.jp/350/page/0000173409.html#taishou
予診票が届いたら、実施期間内(2027年3月31日まで)に接種ください。
⚠️ 組換えワクチン (GSK社 シングリックス)を選ばれる方は、接種スケジュールにご注意ください
組換えワクチン (GSK社 シングリックス)は2回接種が必要で、1回目と2回目の間に2ヶ月以上の間隔を空ける必要があります。
2回とも公費助成期間(2027年3月31日)内に完了しなければならないため、1回目の接種は2027年1月末までに済ませる必要があります。
予診票が届いたら、早めに接種されることをおすすめします。
どちらを選ぶべき?医師の視点から
定期接種では、以下の2種類からどちらか一方を選びます。
| 比較項目 | 生ワクチン(ビケン) | 組換えワクチン(シングリックス) |
|---|---|---|
| こんな方に | 費用負担と手軽さを重視する方 | より高い予防効果を求める方 |
| 発症予防効果 | 約50〜60% | 約90%以上(※1) |
| 持続期間 | 約5年 | 約10年近く(※2) |
| 接種回数 | 1回 | 2回(2ヶ月間隔) |
| 自己負担額 | 4,000円 | 計20,000円(1回1万×2) |
| 注意点 | 免疫が著しく低下している方は不可 | 接種部位の痛みや腫れが出やすい |
(※1)50歳以上を対象とした臨床試験データに基づく数値です。
(※2)長期の有効性が確認されていますが、時間の経過とともに徐々に低下する可能性があります。
「ビケン」を選ぶなら
1回で済み、費用が抑えられる点が魅力です。
ただし効果の持続期間が比較的短いため、数年後に改めて検討が必要になる場合があります。
「シングリックス」を選ぶなら
約90%以上という非常に高い予防効果が示されています。
2回接種の手間と費用はかかりますが、「できるだけ発症リスクを下げたい」「神経痛の後遺症をしっかり防ぎたい」という方には、こちらが第一の選択肢です。
当院での接種について
花田内科胃腸科医院 (川崎区)は、川崎市の帯状疱疹ワクチン定期接種の実施医療機関です。
- 予約方法: 予約は必要ありません。来院当日に接種いただけます。(ネット予約も可能です)
- お持ちいただくもの: お手元の予診票を必ずご持参ください
気になることは、診察時にお気軽にお聞きください。
よくある質問集(FAQ)
Q1. 以前、帯状疱疹にかかったことがありますが、ワクチンは必要ですか?
A. はい、接種をおすすめします。
帯状疱疹は一度かかっても、体力の低下などで再発する可能性があります。ワクチンには再発予防と、後遺症の神経痛を抑える効果があります。
Q2. 定期接種が始まる前に、自費で一度接種したことがありますが、また打てますか?
A. はい、医師が必要と判断した場合は、公費助成を受けての接種が可能です。
過去に接種歴がある方でも、時間の経過とともに免疫が低下している場合があります。前回の接種時期やワクチンの種類を確認した上で、今回の定期接種を利用できるか判断いたします。まずは診察時にご相談ください。
Q3. 「生ワクチン」と「組換えワクチン」、結局どちらが良いのでしょうか?
A. 予防効果を最優先するなら、約90%以上の効果がある「組換えワクチン(シングリックス)」です。
-
組換えワクチン(シングリックス): 効果が高く、10年近く持続します(2回接種)。
-
生ワクチン: 1回で済み費用も抑えられますが、効果は50〜60%程度で、約5年で低下すると言われています。
「しっかり長期間守りたい」という方には、組換えワクチン(シングリックス)を推奨することが多いです。
Q4. 副反応が心配です。どのような症状が出ますか?
A. 接種部位の痛みや腫れ、倦怠感、発熱などが一般的です。
特に「組換えワクチン(シングリックス)」は、生ワクチンに比べて筋肉痛のような痛みや腫れ、発熱が出やすい傾向があります。多くは2〜3日以内に治まりますが、接種当日は激しい運動を避け、余裕を持ったスケジュールでの接種をおすすめします。
Q5. 2026年度の対象者ですが、予診票を紛失してしまいました。
A. 川崎市へ再発行の手続きが必要です。
公費助成には市発行の予診票が必須です。川崎市の「予防接種コールセンター」へ再発行を依頼してください。
川崎市予防接種コールセンター: 044-200-0144
最後に
帯状疱疹は「体力に自信がある人」でも、疲労やストレスをきっかけに発症することがあります。
「自分はまだ大丈夫」と思っているうちが、実は一番の接種タイミングかもしれません。
「どちらのワクチンが自分に合っているか」「持病があっても打てるか」など、気になることがあればお気軽にご相談ください。お手元の予診票を持って、ぜひご来院ください。
