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内視鏡検査は苦しくない? 鎮静剤(静脈麻酔)で楽に受ける方法と注意点

[2025.02.11]

1. はじめに

「内視鏡検査って苦しそう…」
そう思っている方は少なくありません。

実際、胃カメラや大腸カメラは、のどや腸にスコープを挿入するため、少なからず違和感や苦痛を伴います。

しかし、鎮静剤を使用することで、ほぼ眠った状態で検査を受けることが可能です。

今回は、内視鏡検査時の麻酔(鎮静剤)について詳しく解説します。

2. 内視鏡検査は麻酔なしでも受けられる?

内視鏡検査は麻酔なしでも受けることが可能です。
しかし、「オエッ」となる反射(咽頭反射)やお腹の張りを感じることがあり、苦痛を伴うことが少なくありません。

胃カメラでは、スコープが喉を通る際に咽頭反射が起こりやすく、不快感を感じることがあります。

 

大腸カメラでは、腸を広げて観察しやすくするために空気や二酸化炭素を注入するため、お腹の張りを強く感じることがあります。

 

 

このように、どちらの検査も麻酔なしでは負担を感じやすいため、苦痛を軽減する方法として鎮静剤の使用が有効です。

3. 鎮静剤を使うメリット

① 検査の苦痛が大幅に軽減される

鎮静剤を使用すると、うとうとと眠ったような状態になり、苦痛をほとんど感じずに 検査を受けることができます。

 

② 詳細な観察ができる

検査中に苦痛が強いと、無意識に体が動いてしまい、医師がしっかりと観察できないことがあります。
鎮静剤を使用することで、落ち着いた状態でより正確な検査が可能になります。

③ 次回の検査のハードルが下がる

内視鏡検査は、一度受ければ終わりではなく、病気によっては定期的に受ける必要があります。
「また受けてもいいかな」と思えるように、できるだけ負担の少ない方法を選ぶことが大切です。

4. 鎮静剤と全身麻酔の違い

「内視鏡検査は全身麻酔ですか?」 という質問をよく受けます。

内視鏡検査では 「鎮静剤(静脈麻酔)」 を使用することが一般的ですが、これは 「全身麻酔」 とは異なります。

 

鎮静剤(静脈麻酔) 全身麻酔
うとうとと眠った状態になる 完全に意識がなくなる
自然な呼吸が可能 呼吸が止まるため人工呼吸が必要
検査後すぐに目が覚める 手術後に徐々に麻酔が覚める

 

 

 

 

 

 

 

内視鏡検査は 「眠っている間に終わる」 ように、麻酔薬の量を調整しながら行います。
これにより、自然な呼吸を保ったまま、苦痛を和らげた状態で安全に検査を受けることができます。
検査後は比較的すぐに目が覚め、全身麻酔のように長時間の回復を必要としません。

5. 鎮静剤の注意点

  • 検査当日は、車やバイク、自転車の運転ができません。 
  • ご高齢の方や心臓・肺に持病がある方は、鎮静剤の使用について医師と相談が必要です。
  • 鎮静剤の副作用として、一時的な眠気やふらつきが出ることがありますが、通常は短時間で回復します。


6. 鎮静剤を使用した検査の流れ

① 検査前の準備

  • 鎮静剤を使用する場合、検査当日は車・バイク・自転車の運転ができません。
  • 徒歩や公共交通機関、ご家族・付き添いの方の送迎など、別の方法でご来院ください。

② 咽頭麻酔・鎮静剤の投与

  • 胃カメラの場合は、麻酔ゼリー・スプレーを用いて喉の麻酔(咽頭麻酔)を行います。

 

 

 

  • その後、腕の血管に針を刺し、静脈から鎮静剤(必要に応じて鎮痛剤も)を投与します。
  • 1~2分ほどで、うとうとした状態になります。

③ 内視鏡検査の実施

  • ほとんど苦痛を感じることなく、検査を受けられます。

④ 検査後の回復

  • 検査終了後はしばらく休み、目が覚めてから医師が検査結果を説明します。

  • 念のため、検査当日は激しい運動や、重要な判断が必要な作業は控えてください。

7. まとめ

内視鏡検査は、鎮静剤を使用することで苦痛を大幅に軽減できます。
しっかり観察できることで、より正確な診断が可能になります。
次回の検査への不安を減らすためにも、負担の少ない方法を選ぶことが大切です。

当院では、患者さんの負担をできる限り軽減し、安心して検査を受けられるよう配慮しています。
内視鏡検査について気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

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