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便秘

便秘について

便秘とは、排便回数が減少する状態だけでなく、便が通常よりも硬くなったり、排便時にいきむことが必要だったり、残便感を自覚する状態を指します。

便秘の原因はさまざまで、便を形成する大腸の機能異常による「一次性便秘」と、何らかの病気が原因となって便秘を引き起こす「二次性便秘」に分けられます。

便秘は一時的なものであれば、特に問題はありませんが、長期的に続く場合は生活の質を著しく低下させるだけでなく、重篤な病気が隠れている可能性もあります。

ここでは、便秘の原因、それに関連する病気、有用な検査、および治療法について詳しく説明します。

便秘の原因

便秘は、「一次性便秘」と「二次性便秘」に分けることができます。
それぞれの原因について詳しく説明します。

一次性便秘

一次性便秘は、主に生活習慣や腸そのものの機能に問題があることで起こります。
具体的には、食物繊維や水分の摂取不足、運動不足、ストレス、排便のタイミングを逃すことなどが原因です。
年齢や体力の低下も関係しており、特に高齢者や運動不足の人に多く見られます。
一次性便秘は命に関わるものではありませんが、生活の質を低下させるため、生活習慣の改善や便秘薬の使用が効果的です。

二次性便秘

二次性便秘は、何らかの病気や薬の影響が原因となる場合を指します。
二次性便秘はさらに、以下の3つに分類されます。

薬剤性便秘症

一部の薬剤が原因で便秘が引き起こされることがあります。
特に抗コリン薬、抗精神病薬、抗うつ薬、鎮痛薬、降圧薬などが腸の動きを抑制し、便が腸内に滞ることで便秘を引き起こすことが知られています。
これらの薬を長期間服用している場合、便秘が慢性化することがあり、薬の調整が必要となる場合もあります。

症候性便秘症

症候性便秘症は、特定の基礎疾患が原因で発生する便秘です。
代表的な基礎疾患には、以下のものがあります。

糖尿病

糖尿病の合併症として自律神経障害が発生し、腸の動きが低下することがあります。
これにより、便が腸内に滞り、便秘が生じることがあります。

甲状腺機能低下症

甲状腺ホルモンの分泌が低下すると、新陳代謝が全体的に低下し、腸の動きも鈍くなります。
これにより、便秘が慢性化することがあります。

パーキンソン病

パーキンソン病でも自律神経の問題が関与しており、便秘が引き起こされます。

狭窄性便秘症

大腸癌や慢性の腸管炎症によって腸管が狭くなるために便の通過が妨げられ、便秘が発生します。
特に大腸癌が原因の場合、命に関わることがあり、早期の診断が重要です。
中年以降に急な便秘、体重減少、嘔吐、血便が見られる場合は、大腸癌のサインである可能性があるため、速やかな医療機関での検査が推奨されます。

有用な検査

便秘の原因を特定するためには、いくつかの検査が有効です。
以下に代表的な検査を紹介します。

腹部レントゲン検査

腸内の便の状態やガスの分布を確認するための検査です。
腸閉塞の疑いがある場合にも有効です。

内視鏡検査(大腸カメラ)

大腸内にポリープや腫瘍がないか確認するための検査です。
特に大腸癌が疑われる場合には、内視鏡検査が有効です。

血液検査

甲状腺機能や糖尿病など、全身の状態を把握するために血液検査が行われます。
便秘が長期間続く場合、内臓の機能に問題がないか確認します。

CT検査

腸の詳しい状態を確認するためにCT検査が行われます。
腸の閉塞や腫瘍、炎症などが原因で便秘が発生している場合に役立ちます。

便秘の治療法

便秘の治療は、その原因に応じて行われます。
以下に一般的な処置や治療法を紹介します。

食生活の見直し

便秘の多くは食生活の改善で解消されます。
食物繊維を多く含む食品(野菜、果物、全粒穀物など)や水分を十分に摂取することが重要です。

運動習慣の見直し

運動不足が原因で便秘が発生することがあります。
ウォーキングや軽いストレッチなど、日常生活に運動を取り入れることで腸の動きを活発にし、便通が改善されることがあります。

薬物療法

便秘が続く場合、便秘薬が有効です。
便秘薬にも様々な種類があり、原因に応じた調整が必要です。

まとめ

便秘は生活習慣や食生活の改善で解消されることが多いですが、長期間続く場合は重篤な病気が隠れている可能性もあります。
日常的な便秘を予防するためには、バランスの取れた食事、適度な運動、規則正しい生活を心掛けることが大切です。
便秘が長引いたり、他の症状が伴う場合には医療機関での診察を受けることをお勧めします。

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