胃カメラ
食道や胃、十二指腸の病気の早期発見に欠かせない「胃カメラ検査(上部消化管内視鏡検査)」について
当院では、安全で、苦痛が少なく、正確な検査を受けていただけるよう心がけています。
このページでは、胃カメラ検査の詳細や受ける前の準備、検査の流れ、注意点などをわかりやすくご説明いたします。
胃カメラ検査とは?
胃カメラ検査は、細長い内視鏡を口から挿入し、食道、胃、十二指腸の内部を直接観察する検査です。
粘膜の状態や病変の有無を詳しく確認でき、病気の早期発見が可能となります。
また、ピロリ菌感染が疑われる場合には、同日にピロリ菌検査も可能です。
精密検査が必要な病変があれば、生検(組織の一部を採取して、顕微鏡で確認する検査)を行います。
検査時間は5~10分程度です。
胃カメラ検査をお勧めする方
- 胃痛や胃もたれ、胸やけなどの症状が続く。
- 食べ物のつかえ感や原因不明の咳が続く。
- 家族に胃がんや食道がんになった方がいる。
- 過去にピロリ菌感染を指摘されたことがある。
- 40歳以上で一度も胃カメラ検査を受けたことがない。
- 貧血や黒色便がある。
上記以外にも、不安な症状がある方は、お気軽にご相談ください。
当院の特徴
多くの方は「胃カメラ検査はつらい」というイメージをお持ちかもしれません。
また、過去に苦しい経験をされた方もいらっしゃるかと思います。
そのため、検査が必要とされていても、受診をためらう方も少なくありません。
当院では、そのような方を少しでも減らしたい、楽に受けていただきたいという思いから、以下の取り組みを行っています。
鎮静剤、鎮痛剤を一人ひとりに合わせて調整
患者様一人ひとりの体調や不安に合わせて、鎮静剤の量を調整いたします。
過去に検査がつらかった方や、喉の反射が強い方には、鎮痛剤も併用し、できる限り負担を軽減します。
鎮痛剤の使用により、喉の反射を抑えることができます。
最新の富士フィルム社製検査機器、細径内視鏡を使用
当院では、富士フィルム社製の最新内視鏡システム「ELUXEO 8000 SYSTEM」(2024年5月発売)および、細径内視鏡「EG-840N」を使用しています。
当院で使用する内視鏡の太さは5.8mmです。これは、通常内視鏡の太さ 約10mmの半分程度になります
従来、細径内視鏡は画質が劣るとされていましたが、最新の機器を用いることで高精度な画質を得ることができます。
これにより、挿入時の不快感を最小限に抑えつつ、正確な検査を行います。
また、BLI(Blue Light Imaging)やLCI(Linked Color Imaging)技術 (※)を用いて、通常では見つけにくい微細な粘膜の変化や病変を鮮明に観察でき、早期発見に役立てています。
内視鏡専門医による迅速かつ正確な検査
当院での検査は、日本消化器内視鏡学会認定の専門医が行います。
基幹病院での様々な内視鏡診療の経験を生かし、迅速かつ正確な検査を行います。
※BLIとLCIとは?
BLI(Blue Light Imaging)
青色の光を使用して、粘膜の表面を詳しく観察する技術です。
通常の光では見えにくい微細な血管や粘膜の変化を鮮明に映し出すことができます。
これにより、早期のがんや前がん状態の発見が可能となります。
LCI(Linked Color Imaging)
特定の色を強調して、粘膜のわずかな色の変化を見つけやすくする技術です。
通常の観察では見逃してしまうような小さな病変も、LCIを使うことでよりはっきりと見えるようになります。
これにより、診断の正確性が向上します。
検査前の準備
検査をスムーズに行うために、以下の点にご注意ください。
- 予約
検査は予約制です。来院して予約するか、予約サイトで仮予約を行ってください。
予約サイトでの仮予約の場合、検査2日前までに来院して予約を確定してください。
血液をさらさらにする薬を服用中の方は、薬の中止が必要になる可能性があるため、検査の1週間前までに来院をお願いします。 - 前日の食事
検査前日は消化の良い食事を心がけ、夜9時以降は食事を控えてください。 - 検査当日の飲食
検査当日の朝は、飲食を控えてください。
ただし、水やお茶は少量であれば飲んでも構いません。
注意事項
検査当日の内服薬に関しては、事前に医師にご相談ください。
特に血液をさらさらにする薬(抗血小板薬、抗凝固薬)や糖尿病の薬を服用している場合は検査前に必ずお知らせください。
検査の流れ
- 受付・問診
ご来院後、受付で手続きを行います。
事前に問診票を記入していない方は、ご記入いただきます。 - 鎮静剤と鎮痛剤の選択
患者様の不安や体調に合わせて、鎮静剤や鎮痛剤を使用し、リラックスした状態で検査を受けていただけます。 - 検査の実施
内視鏡を挿入し、画面を見ながら食道、胃、十二指腸の状態を確認します。
検査時間は約5-10分です。
BLI観察やLCI観察を用いて、詳細な診断を行います。
検査中に異常が見つかった場合は、色素散布や生検(組織の一部を採取して、顕微鏡で確認する検査)を行います。 - 結果の説明
検査結果について当日に説明を致します。
生検を行った場合は、後日、結果説明のため来院していただきます (1-3日で結果は判明します)。
鎮静剤を使用した場合は、30分-1時間程度休んでから帰宅していただきます。
検査後の注意点
鎮静剤を使用した場合、当日の自転車、バイク、自動車の運転はできません。
検査後の飲食に特別な制限はありません。
但し、検査後1時間程度は咽頭麻酔が効いている状態になります。
その間の飲食は、むせてしまう可能性があるため、控えて頂きます。
また、生検を行った場合、当日は過度な飲酒は避けてください。
費用
保険診療の場合
1割負担 | 2割負担 | 3割負担 | |
胃カメラ 観察のみ | 1500円 前後 | 3000円 前後 | 4000円 前後 |
+生検 (組織検査) | +1000円 前後 | +2500円 前後 | + 4000円 前後 |
よくある質問
Q: 胃カメラ検査は痛いですか?
A: 鎮静剤を使用することで、多くの患者様がほとんど痛みや不快感を感じることなく検査を受けることができます。
個々の状態に合わせて最適な方法を選択します。
Q: 検査前に何を準備すれば良いですか?
A: 検査前日は夜9時以降の飲食を避けてください。当日の朝は水やお茶などの透明な液体のみを少量摂取できます。
服用中の薬については事前に医師にご相談ください。
Q: 鎮静剤は必ず使用するべきですか?
A: 鎮静剤の使用は任意です。不安を感じる方にはおすすめですが、ご希望に応じて決定します。
Q: 検査後すぐに帰宅できますか?
A: 鎮静剤を使用した場合、検査後にしばらく安静にしていただきます。また、当日は自転車、バイク、自動車の運転を避けてください。
予約・お問い合わせ
当院の胃カメラ検査は基本的に予約制です。来院して予約して頂くか、予約サイトでの予約を行ってください。
症状、状況に応じて当日緊急の検査にも対応しています。急な体調不良や症状が強い時は、直接ご来院ください。
検査に関してのご質問は、お気軽に当院までお問い合わせください。