風疹対策について ~昭和37年から54年生まれの男性の皆さまへ~
【風疹の追加的対策】
2025年2月まで昭和37年4月2日~昭和54年4月1日生まれの男性は、無料で風疹抗体検査を受けることができます。
対象の方には川崎市からクーポンが郵送されていますので、ぜひご確認ください。
抗体陰性の場合は、無料で予防接種を受けることが可能です。
クーポンを紛失された方や新たに川崎市に転入された方は、「オンライン手続きかわさき(e-KAWASAKI)」を利用してクーポンの発行を申請してください。(詳しくは川崎市ホームページをご参照ください。)
この取り組みは厚生労働省が主体となっており、2025年2月までですので、ぜひお早めにご利用ください。
【川崎市の風疹対策事業】
川崎市でも風疹対策事業を実施しています。対象となる方は次の通りです。
- 妊娠を希望する女性
- 妊娠を希望する女性のパートナー
- 妊婦のパートナー
- 昭和34年4月2日~平成元年4月1日生まれの男性
これらの方は風疹抗体検査を無料で受けられます。
抗体がない、または十分ではない場合は、公費助成を利用して3,200円の自己負担で予防接種を受けることが可能です。
この事業にはクーポン券の発行はありません。
【風疹対策の概要のまとめ】
- 風疹の追加的対策(厚生労働省主導)
- 対象者:昭和37年4月2日~昭和54年4月1日生まれの男性
- クーポン:必要
- 費用:抗体検査および予防接種は無料(抗体がない場合)
- 期限:2025年2月まで
- 川崎市風疹対策事業(川崎市主導)
- 対象者:
- 妊娠を希望する女性
- 妊娠を希望する女性のパートナー
- 妊婦のパートナー
- 昭和34年4月2日~平成元年4月1日生まれの男性
- クーポン:発行されません
- 費用:抗体検査は無料、予防接種は自己負担3,200円(抗体がない、または十分ではない場合)
- 期限:未定(今後、対象者が変更される可能性があります)
- 対象者:
「風疹とは」
風疹は「風しんウイルス」による感染症で、飛沫感染によって広がります。
感染力が非常に強く、免疫のない人に簡単に広がります。
(免疫がない集団では、1人の患者から5~7人にうつると言われています。)
成人が風疹にかかると、高熱や発疹、関節痛が長引くことがあり、重症化する場合があります。また、脳炎や血小板減少性紫斑病といった重篤な合併症が発生することもあります。
特に妊娠20週までの妊婦が感染すると、胎児に先天性風疹症候群(心臓、目、耳などの障害)が生じるリスクが高くなります。
妊娠初期の感染は特に危険で、妊娠1か月で感染した場合の発症率は50%以上、妊娠2か月の場合は35%と報告されています。
「風疹の流行とワクチンの有効性」
風疹は過去に5~10年ごとに流行を繰り返しており、2013年には約1万4,000人の感染者が報告され、45例の先天性風疹症候群が報告されました。
そこから2013年ほどの大流行はありませんが、2018年に2,941人、2019年に2,298人の感染が報告されています。
感染者は特に20~60歳の男性に多く、これはその世代が定期予防接種の対象外だったことに起因しています。
風疹ワクチン(麻しん風しん混合ワクチン)は非常に効果的で、95%以上の方が免疫を獲得できます。
副反応としては、発熱や発疹が見られますが、深刻なものは非常にまれです。
「風疹の再流行を防ぐために」
現在、風疹の感染者数は減少傾向ですが、再流行する可能性があります。
予防接種は感染を防ぐための重要な手段です。ご自身の健康を保つためにも、お近くに妊娠を希望する方や妊婦がいる方は先天性風疹症候群を防ぐためにも、ぜひ抗体検査と予防接種をご検討ください。
当院では「風疹追加的対策」と「川崎市風疹対策事業」の両方に対応しています。
特に「風疹追加的対策」は2025年2月までの実施ですので、お早めにお手続きください。
【ご来院の際にお持ちいただくもの】
- クーポン券、住所、氏名が確認できるもの(風疹追加的対策の対象者の方)
- 当院の診察券(お持ちの方)
これらをご持参のうえ、受付にお声がけください。